平成15年10月15日。
このHPのmain catである蘭も天に召されてしまった。
今年の4月に円吉(まるきち)をなくしてから、まだ半年しか経っていないのだ。


10月14日。
用事を済ませるために実家に戻り数週間ぶりの再会となった。
朝はいつも通りに自分でご飯を食べに行ったのだが、
私が実家に付く前に痙攣を起こしたと言う。
痙攣を起こした事により、かなりの体力を消耗してしまったのか
呼びかけても、目の前で物を振っても、どこかぼんやりとしている感じで全く反応がないのだ。
前回の痙攣より数時間後、目の前で2度目の痙攣。
その姿はとてもいたたまれなかった。
痙攣自体は1分もしないうちに落ち着いたのだが、
為す術もなく、掛かり付けの医者へ連れて行った。

蘭はその先生の事が大嫌いだと言う。
爪を切ってもらいに行く時など、先生の顔を見たとたんに拒絶していたらしい。
その蘭が、その日ばかりは先生の顔を見ても反応を示さず、
先生曰く脱水症状も酷く朦朧としている状態だと聞かされる。
「本当に少しずつですが、症状が進行していたのですねぇ・・・」
そして、もう間もなくの覚悟が必要・・・とでも言うべき事を告げられた。
入院も可能だったのだが少しでも傍にいてあげたい、万が一の時は家族の傍で…と言う思いから
痙攣止めの注射をお願いし家路についた。

「注射をしてから24時間が危険な状態ですよ」
先生の言葉が頭から離れない。
住み慣れた家に着いた後の蘭は、大きな痙攣を起こす事はなかったが
時々手足をゆっくりと藻掻くような動作を繰り返していた。
そんな蘭を、寝ころんだ私のお腹の上に載せ抱いてあげた。
その後、訃報がない事を祈りつつ自宅へ戻り一晩が過ぎた。
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